V2の機能

ここでマイツールV2で新しくしたのが、どんな項目だったか紹介しましょう。

マウスでお絵かき

マウスサポートというので、GEDが入ったというのも大きいかな。
これなんか自衛隊出身の若い開発者が、遊びのようなつもりでプログラム書いたのを、まあ出来たのなら載せようか、というような感じで採用したんだけどね。

仕事にあまり関係ないんじゃないか、こんなの使わないよと言う人もいたけど、グラフ画面を修正出来るのにも使えるから載せよう、というので決まったのです。 「これでいろいろ絵を描いたりするのにマイツールを使うのが一番多い」 なんて人も出てきたのだから、まあわからないですね。

マイツールが開発者の思ってもないような使い方で一人歩きする、という、これもマイツールの大きな特徴ですね。
当然、あんなコマンドいらない、どうして入れたのだ、などという人もいました。 このような事は、その後バージョンアップする度に必ず起こりましたけどね。

起動方法の改善

その他にバージョンアップしたものは、より使いやすくというので辞書FDをAドライブ、プログラムFDをBドライブで立上げるようにしました。 これでFDの入れ替えを1回少なく出来たのですよね。

様々な変更

表作成をより簡単にというので F:::で表が出来るようにしました。 これも漢字モードの時は日本は起承転結なのだから4列自動で作ろう、混在の時は5W1Hで6列作ろうなんて、ちゃんと理由付けしてるんですよ。

FSで大きさの決まった表を作る。
これは私が結構強く要求したんだけど、あまり評判は芳しくなかったですね。

桁数指定での*、/の指定。5*10と入力すれば5桁の列が10個作られる。 それと、桁数を指定するごとにそこまでのラインが表示されるというのも、この時からです。

CPSによるページの大きさの変更、CTPによるモードの変更。

CFPでの桁の一部変更。
このCFPに関しては、西先生から 「分離・結合と枝別れさせるのでなく、分離コマンド結合コマンドと別にした方がよかったのに」 と後から結構言われ続けましたね。

バックタブキーで入力域にデータを移す。

F10キーでのスクロール単位の切り替え、F12キーでの補助メッセージ表示。

PAGE、CNC、SPUT、SGET、EF

その他いろいろあるけど、より強力にというのでPAGEによる複数ページの処理、CNCの条件付き処理。これらはなるべくプログラム組まなくてもいいようにしたいと私が仕様を作り、絶対入れろとハッパかけました。

SPUT,SGETでの他システムとのデータリンク、EFのコード入力、TSでのサブページの表題表示、それとオートもV2で随分強化しました。

まあこう並べてみると、「ほんとに良くやったな〜」 というところですね。 これを見れば、まあV2でソフトとしての機能は殆ど完成されたといえるでしょうね。

これだけバージョンアップして、なおかつ3種類のマイツールソフトというので、全て同時期に発売という予定だったけど、実際はSP250U用のマイツールタイプB暫定版V2.00を5月に先行発売、その後すべてのタイプの商品版V2.01の発売が6月となりました。 この時は、暫定版購入の人には商品版を後から送るということにしました。

まあ一月の差なので、こちらが思ったほどの混乱はなかったですけどね。 我々ソフト開発にしてみれば、6月に一緒に出せば良いだろうにと思っていたのですが、販売担当のほうからは5月に売るハードがないのじゃ予算達成出来ない、ソフトが遅れるとは何事だ、どうにかしろというように強く言われて仕方なかったのでした。

まあソフト開発なんて予定通り行くなんて、めったにない事なんで、開発者が90%出来てますなんてのは50%と思うというのも、この時の経験で得た事です。 これは私が開発見ていたその後もずっと正しい判断ですね。

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